《カルタゴ遺跡》
世界遺産
カルタゴは紀元前9世紀頃、アルファベットの原形を考案したことで有名なフェニキア人によって開かれた。その後、商才と航海術に長けたフェニキア人は、ローマやギリシャとの地中海の覇権争いを繰り返すことになる。ハンニバルで知られるカルタゴ軍はローマとの3度のポエニ戦争の末、紀元前146年ローマに大敗し、カルタゴの街は二度と再建出来ないよう17日間も火で燃やされ、その後は塩をまかれ完全に破壊された。そのちょうど100年後、ローマの植民都市として再建され、施設や街が整備された。帝政期にはローマに次ぐ大都市であったという。その遺跡が現在我々が目にするものである。
《行き方》
空港からチュニス市内のTGM(郊外電車)の駅チュニス・マリン駅までタクシーで約20分。チュニス・マリン駅からTGMでカルタージュ・ハンニバル駅まで約20分。そこから徒歩で駅周辺に集中している遺跡を見て回れる。ちなみに空港から直接タクシーでカルタゴ付近まで行っても約20分くらい。
アントニヌスの公共浴場。古代ローマの公共浴場の中で3番目の規模を誇る。地中海を臨む眺めのいい場所。現在写真の左側が首相官邸のため、カメラを左に向けて撮影できない。 ピュルサの丘にあるサン・ルイ教会。第8回十字軍遠征に参加しチュニス包囲戦のさなか亡くなったフランス国王ルイ9世のために建造された。
ピュルサの丘から地中海を臨む。 ピュルサの丘に残るカルタゴ遺跡内でポエニ時代(カルタゴ人)唯一の遺跡。ポエニ時代の遺跡(手前)の上にローマ時代の遺跡が建つ。
ローマ劇場。アントニヌスの浴場から坂を上ってきた閑静な高級住宅街の中にある。現在でも夏場はオペラなどが開催されている。 古代カルタゴの港跡。現在は真ん中に島がある池のように映るが、紀元前3世紀頃には航海術に長けたカルタゴ人がここから遠征したと思われる。
ローマ人の住居跡。ローマ劇場のすぐとなり。結構高低差がある。糸杉の右側あたりの小高い所が「ヴォリエールの別荘」。 ローマ人の住居跡には井戸の跡がたくさん見られる。かなり深い井戸。日本ならこの周囲に囲いでもしてあって「井戸に注意!」などの看板があってもよさそうだが、ここは通路の真ん中にこんな穴があっても何も囲いがない。危ない危ない!
ヴォリエールの別荘にあるモザイク画。水で濡らせば鮮明に映ったのですが・・・。 ヴォリエールの別荘から眺める地中海。この左手前方が首相官邸。カメラは向けちゃいけませーん。

その他チュニス近郊観光スポットドゥッガ遺跡チュニス旧市街シティブサイドバルドー美術館
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